2003年度第3号(2)

都岳連共済2003年の報告(2003.4.1~2003.12.31)

共済管理委員会

1.加入者状況

独自共済となる2003年・1年目は、約3600名の加入者と約2000万円の掛け金を都岳連共済は集め、スタートいたしました。加入者3600名はこれまでの保険会社利用時より約15%少ない人数でした。しかしながら、新しい都岳連共済は、保険会社でいう「山岳とはん」対応(病気のことを考えれば、それ以上)であり、このタイプだけで考えると、2002年の都岳連共済(保険会社利用)「山岳とはん」対応タイプ加入者数約3500名に比べ、若干の増加を達成したことになります。

2.事故支払状況

正式な遭難事故報告の受付は12件ありました。うち、死亡事故が7件、海外での事故が1件、病気を原因とするものが3件でした。12件の概要は別表をご参照ください。特筆すべきはこれまでの保険会社利用ではお支払ができなかった病気による遭難事故に対しても、すでに3件の実績(12月31日発生事故は未払い)ができたことでした。海外事故も既に発生しました。

3.その他

準備の不手際から昨年度の立ち上げ当初には若干の混乱がありましたが、多くの問題を解決し、新年度へ向けての準備が可能になりました。
また、加入者からの声にこたえる形で、2004年はいくつかの改善が行われております。主な変更点は下記の通りですが、詳細は今後送付される、継続の案内および新年度パンフをご参照ください。

○謝礼代制度新設 NEW!
救助費用の請求がない、警察や消防など公的機関へ謝礼の品を送った場合の謝礼代実費を1機関につき5000円を限度にお支払します。
○病気遭難の対象が大きくなりました NEW!
○共済金の削減還付規定(削除)
共済の破綻時に備えた、支払共済金の削減および還付規定については、廃止いたしました。
○友の会の共済期間 NEW!
手続き完了日から1年間となりました。(加盟団体および個人会員については従来どおり。)
○友の会への複数名同時加入受付開始&割引制度 NEW!
複数名を代表しての申込の受付を開始しました。
さらに一度に10名以上で加入する場合、共済掛け金・新規登録の場合の登録・入会金・掛け金を1名につきそれぞれ500円割引きます。

4.無事故継続割引

事故件数及び死亡者数に関しては当初予想を上回るものとなりましたが、支払金額合計はそれほど大きくなく、結果として約1200万円をこえる剰余金が発生いたしました。その40%を共済の未来のために積み立て、(責任準備金として)を行い、残りの多くを2004年に無事故で継続する者に対し、還元することとなりました。これにより前年比約30%の割引が可能となりました。
ただし、無事故者継続割引の適用には所定の手続きが必要となりますので、ご注意ください。
(新規加入者はこの無事故継続割引の適用はありません)

○継続手続きの案内
加盟団体の皆様へは2月上旬発送を目指して、現在準備中です。
昨年度共済加入の団体には、昨年度の共済担当者住所へ。昨年度共済非加入の団体の場合は、都岳連の郵送物送付先へ送られる予定です。

【各団体ご担当者様にお願い】

別途ご案内を作成中ですが、無事故継続割引の適用を受ける場合は、必ず、方法、書式、締切を厳守下さるようよろしくお願いいたします。
なお、昨年度は、一部団体より名簿の未着がありました。(確認のできたものは催促をいたしましたが……未だに名簿の到着のない団体もあります。)

本共済は、名簿の到着と掛け金の入金をもって、成立いたします。適切な事務処理を怠ると、無事故継続割引対象者リストに、加入者名が載らないこととなります。
(共済契約未成立のため。この場合、新規加入の掛け金となり、当該加入希望者が結果として不利益を被ることになります。)ご協力のほどをよろしくお願いいたします。
具体的な手続きについては、別途送付される継続のご案内をご参照ください。

文責:波木正司