2005年度第2号
東京都山岳連盟法人化の趣意書について
副会長 瀧島 清
東京都山岳連盟法人化については、東京都教育委員会との折衝の経過や状況をその都度理事会、 常務理事会で報告し、また、本欄でも数回説明してきましたが、いよいよ文書によって具体的に進 める段階になりました。
法人になりますと、内部的な対応や社会的責任 が厳しくなりますが、都岳連の将来の発展に寄与することと確信しています。 そこで、最も根幹となる法人化の趣旨について、 設立準備室(案)をまとめましたので、理事会、 常務理事会に諮ると共に本欄で発表し、加盟団体 をはじめ関係各位のご理解とご意見を戴きたいと考えています。
社団法人東京都山岳連盟設立趣意書(案)
東京都山岳連盟は、昭和23年10月に設立以来、東京都における登山組織の代表として、一般登山団体、職域山岳部、学校山岳部等、加盟団体を組織・整備して、その増加を図って今日に至りました。 近年、一般登山、海外登山、競技登山と併せて、健康志向の中高年登山者の爆発的増加に伴い、 本連盟のもつ使命は一段と重くなると同時に、本連盟が行う事業は、社会性を有するものが多くなっています。また、東京都における登山人口は、中高年を中心 に激増しておりますが、本連盟傘下にあるものは、僅かに280団体(約5万人)に過ぎません。登山者の多くは、未加盟団体または未組織の一般登山者で、安 全登山の普及にとって大きな障壁となっております。未組織登山者の組織化は、本連盟に課せられた宿題の一つであります。 登山は、大自然を対象とする野外活動であり、青少年はもとより一般社会人にとっても体位向上と健康増進、自立心の育成に最も適したスポーツであります。 そして、高度情報化の進展に伴う社会的二一ズに応えるものであります。一般登山者の指導、山岳遭難の防止、指導者の養成、 山岳自然保護活動の推進、国民体育大会山岳競技の選手育成、都民登山体育大会の実施、青少年 に対する正しい登山の指導と育成など、そのほとんどが社会的性格をもつものであります。 本連盟は、傘下加盟団体と相はかり、前記諸事業の積極的推進を企図し、都民と共に、その健全な、精神的に豊かな余暇活動の向上に貢献しています。そこで 更に責任ある社会的存在を目指 して、長年の懸案であった法人化のため、ここに「社団法人東京都山岳連盟」を設立しようとするものであります。 |