2005年度第4号

関東地区山岳連盟連絡協議会

事務局長 本木 總子

 平成18年2月25日(土)、関東地区山岳連盟連絡協議会が開催されました。この会議は毎年一回、年度末の2月~3月に当番県の主催で行われますが、 今年度は東京都が当番ということで、国立青少年総合センターでの開催となりました。

関東地区山岳連盟とは、日本山岳協会に加盟している関東地区の茨城県・埼玉県・千葉県・神奈川県・東京都・栃木県・山梨県・群馬県の八都県 の山岳連盟(山岳協会)の集まりです。日山協の事業に協力し、所属岳連相互の親睦と交流をはかることを目的とした組織で、一年ごとに順番で事務局を務めることになっていますが、17年度は都岳連が事務局でした。

関東地区山岳連盟としての大きな事業に、国体の関東地区山岳競技会(関東ブロック大会)があります。昨年は7月末に景信山・裏高尾で行われましたが、多くの加盟団体の方々にご協力いただ き無事に終わりました。半年に及び度々開かれた 準備委員会、現地踏査、審判員会議そして終了後 の会計報告作成など競技部・事務局を中心に忙しい思いをしたことが記憶に新しい方も多いのでは ないでしょうか。ここに改めてご協力に感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました。

もう一つの事業として標記の連絡協議会があります。都岳連事務局では昨年7月から準備にかかりました。各県それぞれに活発に活動しているので、行事が重ならないよう日程を選び早めにお知らせしたためでしょうか、当日はすべての県から参加者をお迎えして、開催の運びとなりました。八都県に加えて友好岳連として長野・静岡・新潟の三県の岳連にもご案内しましたが、長野・新潟から参加して頂きました。

25日(土)午後2時、他県からご参加者の29人と、都岳連からは会長以下24人の役員が参加して 関東地区山岳連盟連絡協議会が始まりました。議長は当番県の会長、森谷重二朗都岳連会長が務めました。予め各県から提出して頂いた議題は少な く、簡単に終わる予定でしたが、予想外に活発なご発言が多く予定の2時間を目一杯使っての充実 した話し合いとなりました。

はじめに、報告事項。17年度行われた各県の事業の報告がありました。東京都は関東ブロック大 会、群馬県からは関東地区スポーツクライミング大会、千葉県からはインターハイ山岳競技と中高年登山指導者講習会そして日山協の自然保護委員総会について報告がありました。それぞれ発表者から協カヘの感謝の言葉も述べられました。

また、17年度中には埼玉県と茨城県が50周年を迎え、それぞれ12月と2月に記念式典と祝賀会が行われましたが、埼玉県の田中会長と茨城県の西内理事長からお礼の言葉が述べられました。今日この会議に出席されている方の多くが参加してい ましたので「おめでとうございます」「よい会でしたね」の声があがりました。

ついで協議事項に移りました。はじめに、輪番制について確認、18年度は栃木県が当番県です。 そこで早速、18年度関東ブロック大会の要綱案について栃木県から説明があり、縦走競技は日光の嶋虫山、クライミング競技は今市市が会場となること、各県に審判員と総務委員の送出依頼と説明がありました。

次に、議長からの提案で各県が心配している事項として「平成20年度から国体にボルダリング競技が加わること」について話し合われました。

各県から競技のできる施設がない。新たに作るのには多額の費用が必要。選手の養成を如何したらよいか。いつから関東ブロック大会にも取り入れるのだろうか。などなど問題点が出されました。 特にこれから当番に当たる県にとっては切実な問題です。活発に意見交換が行われ話は尽きないよ うでした。議長が、「この会は決定機関ではないので各県に持ち帰って対応を検討してほしい。具体的な競技について日山協に知らせてほしいと皆で要望を出して行きたい。」と締めくくり会議は終了しました。

そして、当番県の引継ぎが行われ、関東地区山岳連盟の会長印が森谷都岳連会長から小材栃木県岳連会長に手渡されました。また、関東地区スポーツクライミング競技会会長印が群馬県から千葉県へ引き継がれました。

会議終了後はレセプションホールで夕食を兼ねた懇親会が行われ、参加者一同親睦を深め合いました。毎年参加の常連の方を中心に、初参加の方も交えて旧交を温めたり情報交換をする話の輪があちこちにできていました。

このような会でお互いに知り合っておくことはそれぞれの岳連にとって、運営上大いに役に立っているのではないでしょうか。今日の会議で活発 な話し合いができたことも、これまでの連絡協議会の積み重ねの結果と考えられます。他岳連に問 い合わせやお願いの連絡をする折にも、相手の顔やその岳連の事情が分かっているとスムーズに話 ができるのはご承知のとおりです。現に7月の関 東ブロック大会の折には、前回の当番県の神奈川岳連に資料をお惜りしたり、ご教示を仰いだり大 いに助けて頂きました。

都岳連の各委員会が中心の各種事業も大切ですが、他の山岳連盟(山岳協会)、特に近い関東地区 の岳連とのお付き合いも同じように大事なことだと思います。これからは山岳界が一つになって考えたり実行していく必要がでてくるのではないで しょうか。そのような時に、関東地区山岳連盟が 結集して大きな力を発揮することができるように、お互いに良い関係を保っていきたいものです。