「これでいいのか都岳連」「どうする都岳連」 加盟団体シンポジウムから
平成29年2月25日、神田駅近くのハロー会議室で加盟団体シンポジウムが行われました。
毎年、都岳連を脱退する会は5から10団体もあります。脱退の理由は会員の高齢化により登山活動の維持が困難になったことを挙げる会がほとんどです。一方で登山者自体は若年層を含めて増加しています。スポーツクライミングも盛んになってきています。
都岳連はこうした登山界の変化に対応できているのか、こんな問題意識から加盟団体、また、非加盟団体やネット山岳会にも呼びかけ加盟団体シンポジウムを行いました。
最初に亀山会長からは日本山岳協会傘下の各都道府県岳連の現状報告がありました。都岳連同様ここ約10年で職域山岳会や大学山岳部を中心にかなりの加盟団体数が減少にあること、また、単独行の高齢者の遭難事故が増回傾向にあることが報告されました。
続いて、松本事務局長の進行で8つの山岳会によるパネルディスカッションが行われました。HPで会の活動をマメに掲載することで会員が増えていること、入会後も登山技術の向上の機会を設けることが事故防止と会員数の維持に効果があることなどが報告されました。フロアーからも、たとえ年齢制限を設けても会の活動が登山者のニーズに合っていれば入会の希望があることなども話されました。
都岳連としてこうした良い方向性をいかに取り込むか、大きな、そして急務の課題です。ただ、今回は時間の都合でこの視点からの突っ込んだ議論ができなかったのは残念です。これを次回までの宿題として検討のうえで具体的な提案ができるようにしたいと思います。
なお、今回はネット山岳会「山が好き」の森山氏にもパネラーとして参加していただきました。事故防止のため、お互いの登山の力量を理解するために事前に懇親会を行っていることや専門家を招いての講習会を行っていることが報告され、会場からはこれまで描いていたネット山岳会のイメージを変えなければとの声も聴かれました。
今回は33団体、44名の参加がありました。来年度も実施の予定ですが、今回以上に多くの会に参加して頂き実りあるシンポジウムにしたいと思っております。
シンポジウム終了後は都岳連事務所に会場を移し、懇親会を行いました。会の垣根を超え交流の輪が広がりました。
(文責:松本事務局長)