プロガイド養成機構第4期(2020年度)

ガイド養成の意義

近年、登山人口の急速な増加とともに山岳事故が多発しています。より多くの人に山を楽しんでいただくために、技術レベルの異なる登山者からなるグループに対して、技術指導、安全の確保、さらには登山の楽しさを伝えることができるリーダーの育成を行う必要性が高まっています。ただ、従来の指導員(現コーチ)制度は主に登山技術の検定を重視してきたため、最近の登山者のニーズには十分に応じられていないと考えます。

そこで、東京都山岳連盟のプロガイド養成機構委員会では、安全登山のための技術と登山者へのホスピタリティ(思いやり)を兼ね備えたプロの指導者(プロガイド)の養成に2017年度から取り組んできました。検定試験は行わず、机上講習と実技研修を通じた人材育成を主目的とし、現在では約60名の方々がプロガイドとして活躍しています。

これからの山岳指導者には、従来の指導員制度で培われた登山技術をベースにプロフェッショナルなガイド技術・思考を加えた、新しい指導者(プロガイド)が安全登山の推進のために必要だと考えます。長年の登山活動の経験者の中から有能な人材を掘り起こし、素晴らしいプロの指導者として養成したいと思います。プロガイドとしての活躍を志す意欲ある方の参加を希望します。

受講のための要件

下記の条件を満たせば、どなたでも受講可能です。

  • 所属山岳会でリーダー/リーダーに準じる会員であること。あるいは個人で冬山・岩登り等を行っていて、将来指導者になりたい方
  • 現在までに山行累積300日以上であること
  • 年齢が75歳以下であること
  • 机上講習・実技研修のすべてに出席できること。東京以外から参加の場合、土日連続開催の机上講習時は都内宿泊も検討してください。
  • 日本山岳スポーツ協会公認の山岳またはスポーツクライミングのコーチ(旧:山岳指導員)資格を有する方、あるいは将来資格取得を希望している方(取得希望者には、研修期間中に指導員検定に合格するよう研修も行います)
  • 自然保護指導員の資格を有する方は、自然保護の机上講習を免除
  • 都岳連のトレッキング/マウンテンスクール、岩登り教室、沢登り教室、雪山教室の講師経験者は、指導実習を免除
  • 都岳連各委員会の専門委員は、関連する机上講習科目を免除
  • レスキューの有資格者は、実技研修のレスキューを免除
  • 「山の知識検定」(山検)ブロンズ以上の資格を有する方は、山検の通信科目を免除
  • ガイド養成機構特別研修の受講者は、ガイドとしての必要な科目を免除
  • 日赤・消防の救急資格者は、救急法研修会は免除

ガイドの種類とガイド範囲

プロガイド養成機構では、「トレックガイド」「サミットガイド」「エキスパートガイド」の認定を行います。

トレックガイド(TG)

無積雪期 地図上の一般登山道(実線)で示されたコース
積雪期 例として 北八ヶ岳、奥多摩、丹沢
有料の技術講習会はできません

サミットガイド(SG)

無積雪期 すべての山岳をガイド可能(ただし一部のコースは不可)
積雪期 例として 八ヶ岳赤岳、西穂高岳独標までは可能(上記と同様)
有料の技術講習会を実施可能

エキスパートガイド(EG)

季節を問わず、全ての山岳においてのガイド可能
有料で一般登山者の技術講習会、トレック/サミットガイドの技術講習会、ガイドの指導養成を実施可能

※講習途中で受講クラスを変更していただくことがあります。

2020年度受講料

  • トレックガイド:90,000円
  • サミットガイド:100,000円
  • エキスパートガイド:110,000円

すべての机上講習、実技研修の参加費、合格後に支給されるガイド認定書・ガイド証発行、ガイドワッペン、都岳連の徽章などを含みます(TMFガイドワッペン付きウエアは実費購入)。ただし実技講習では交通費・宿泊費・その他実費が、東京消防庁の応急手当講習会では参加費2,600円が別途必要です。また、受講途中で受講クラスがダウン、あるいは研修が中止となった場合、返金、差額返金はいたしません。

受講希望者は、机上1(説明会)終了後、全額または一部(40,000円)を下記の口座に振り込んでください(残額は2020年12月28日までにお振り込みください)。

振込先
ゆうちょ銀行 記号 00150  番号 3―616502
公益社団法人 東京都山岳連盟
(振込手数料はご負担ください)

2020年度 年間研修スケジュール

カリキュラムPDF版はこちら(2021-1-9更新)


第1回机上講習(説明会)

  • 日時:2020年9月10日(木)PM7:00~9:00
  • 会場:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟
    アクセス

※2020年7月7日更新

受講申し込み

  • 受付期間:2020年7月1日~2020年9月10日
  • 問い合わせ先:090-4721-7030 (大西)/090-3210-8091 (松元)
    sansousuijin8611@yahoo.co.jp (大西)
  • 申込方法:以下のフォームからお申し込み下さい。案内書を送付いたします。なお、記入された情報はプロガイド養成機構の事務業務以外には使用いたしません。

    プロガイド養成機構第4期(2020年度)申込フォーム

    各項目にご記入後、送信ボタンを押して下さい。

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    希望するガイド (必須)
    トレックガイドサミットガイドエキスパートガイド

    山歴(必須)
    リーダー/サブリーダー相当で参加した代表的な山行を無雪期・積雪期毎に実施年月を付記してご記入下さい。山歴はガイド認定の要件ではなく、講習を進める上での参考資料として用います。なお、サミットガイド希望の場合は下記の条件を満たすもののみを記載対象とします。
    1.ルートグレード1級以上に相当するルートを3本以上
    ※ルートグレードは白山書房「新版日本の岩場(下巻)」を想定していますが、記載されていないルートでも条件に合致しているとご自身が考えるルートであれば、含めてかまいません
    2.12月から3月までの期間に森林限界を超える山頂や稜線に達した登山を5本以上

    取得済み資格
    山岳コーチ1山岳コーチ2山岳コーチ3山岳コーチ4その他
    その他の場合、具体的に

    所属団体名(必須):
     個人で活動している場合は、その旨記入して下さい。

    加入済み山岳保険(傷害、賠償責任、捜索救援)

    ご質問のある方は、ご記入ください。

    *:下記ボタンをクリックすると送信されます。
      送信する前に、上記内容をもう一度ご確認ください。

    申込書(必須)

    プロガイドの定義

    プロのガイドとは、対価をいただき、下記のすべてを満足させることができるガイドのことをいう。

    1. ルートを間違えずに山を案内すること
    2. 山登りを楽しませ、山を好きにさせること
    3. 山の技術を教えること
    4. 安全を確保すること
    5. 山岳の自然環境保護を指導すること

    後援団体

    • jRO日本山岳救助機構合同会社
    • 一般社団法人 日本山岳検定協会
    • 株式会社モンベル